人生は思い通りにならない

皆さんは、
自分の思い描く通りの人生が歩けているでしょうか?
もしそうであればとても素晴らしいですね。
あるいは、もう少し身近なところで、
自分の思い通りに事は進んでいますでしょうか?
中々、自分の思い通りに、計画通りに事は進まない。
そちらのケースの方が多いかもしれません。

入念に準備をして、
細心の注意を払って進めてきたコトが
思わぬ形でとん挫したり、
うまくいかなくなる。
これは、仕事であったり、
プライベートであったり
いろんな場面で、起こるコトかもしれません。
そんな時は、
本当にすべてが嫌になって、
投げやりに考えてしまいそうになります。

思い通りにコトを進める

思えば、
我々は、小さいときから、
将来に対して、ある夢を設定して、
それに対して目標を決めて、
計画して、実行して、
いずれその夢をかなえる。
それが尊いことだと教えられてきた気がします。

その夢は、高校、大学入学かもしれないし、
職業かもしれないし、
お金かもしれないし、
成功かもしれません。

特に、会社、ビジネスの世界では、
その傾向は顕著で、
何かを得るために、
できれば、効率よく、スマートに、コストパフォーマンス良く。
とにかく、目標を達成するために、
自分の『思い通りにコトを進める』ことに、
とても価値が置かれている様に感じます。

ただ、一方で、
そんなにコトがうまく運ぶわけはなく、
その夢、目標が高いほど、
色んな困難が立ちはだかり、
人は落ち込んだり、
辛い思いをすることになってしまうのが
現状である様に感じます。

では、仏教ではどのように考えるのでしょうか。

一切皆苦(いっさいかいく)

人生の本質は苦しみ(思い通りにならない)である
仏教の四つの根本原理の一つです。
これだけきくと、
身もふたもないと思われるかもしれませんが、
その本質を深く自覚しておくことは、大切かもしれません。
代表は、生老病死。
生まれを選ぶコトも、
老いるコト、病になるコト、
死ぬコトも、
思い通りにならない苦しみです。

我々は、
強い思いを持つほどに、
そこに情熱と、労力を込めるほどに、
コトがうまく進むと信じています。
もちろん、
うまくいくことはあるでしょうし、
成功には、情熱と労力は必須だと思います。
が、大変厳しいですが、
現実は、突き詰めると、
その思いと関係なく、粛々と進んでいきます。
例えば、今回のコロナは、
その一つの例といえるかもしれません。
その現実は、時に、
容赦なく我々に襲い掛かってきます。

仏教は心の病院

では、どうすればよいのか?
仏教は、「心の病院」とも言われています。
先の生老病死についても、
我々が生物である限り、
その現象を思い通りに変えることはできません。
思い通りにならないモノを、
思い通りにコントロールしようとしても、
その苦しみが深まるばかりです。
唯一できることは、
苦しみの原因を自分の心の在り方へ向けて、
その事実を正しく受け入れられることができるように
自分自身の心を変えていく
それを実践していく道が、仏教では説かれています。

「それができないから、苦しんでいるんだ!」
とも言えるかもしれませんが、、、
そういう教えが、どうやら仏教にはあるようだ。
また、少なくとも、
一切皆苦(という真理)を知っておけば、
うまくいかなかった時の心構えができたり、
客観的なモノの見方ができるようになり、
苦しみから抜け出すきっかけになるかもしれません。

南無阿弥陀仏

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